■ 導入
レビー小体型認知症では、
歩行の不安定さ(パーキンソニズム) がよく見られます。
● 歩幅が小さくなる
● すり足になる
● 前のめりになる
● 歩き出しが難しい
● 途中で止まる
● 転びやすい
これらは、
家族にとっても本人にとっても
大きな不安になります。
しかし、
歩行の不安定さには “家族ができるケア” が存在します。
私は102歳の母の介護で、
歩行の不安をやわらげる方法を
何度も試し、効果を確認しました。
今回はそのすべてをまとめます。
■ ① 歩行の不安定さは「脳の信号の乱れ」
まず知ってほしいこと。
歩行の不安定さは、筋力の問題ではありません。
レビー小体型認知症では、
脳から身体への信号が乱れるため、
歩行が不安定になります。
だから、
本人の努力ではどうにもできません。
家族も自分を責める必要はありません。
■ ② 歩き出しは“声かけ”で助けられる
レビーでは、
「歩き出し」が最も難しいことがあります。
私は母に、
次のように声をかけました。
● 「ゆっくりでいいよ」
● 「一歩だけ出してみよう」
● 「大丈夫、私はここにいるよ」
声かけは、
脳の“動き出しスイッチ”を入れる効果があります。
■ ③ 手を軽く添えると歩きやすくなる
母の歩行を支えるとき、
私は 手を軽く添えるだけ にしました。
● 強く支えない
● 引っ張らない
● 押さない
軽く触れるだけで、
脳が「安心した」と判断し、
歩きやすくなります。
■ ④ “歩幅をそろえる”と安定する
母と歩くとき、
私は必ず 歩幅を合わせました。
● 母の歩幅に合わせる
● 母より先に歩かない
● 母を急がせない
歩幅がそろうと、
転倒リスクが大きく減ります。
■ ⑤ “すり足”にはリズムが効く
すり足が強いとき、
私は母にリズムを使いました。
● 「トン、トン、トン」
● 「いち、に、いち、に」
リズムは、
脳の運動回路を刺激し、
足が前に出やすくなります。
■ ⑥ “前のめり”には姿勢の調整が効く
前のめりは転倒の大きな原因です。
● 椅子の高さを調整
● クッションで姿勢を支える
● 足の位置を整える
姿勢が整うと、
歩行が安定します。
■ ⑦ “途中で止まる”ときの対処法
レビーでは、
歩行中に突然止まることがあります。
そのときは、
● 焦らせない
● 引っ張らない
● 声をかける
● 手を握る
「大丈夫だよ。ゆっくりでいいよ。」
と伝えると、
再び歩き出せることが多いです。
■ ⑧ 転倒予防のための“環境づくり”
歩行の不安定さは、
環境を整えるだけで大きく改善します。
● 段差をなくす
● カーペットを固定する
● 物を置かない
● 夜は弱い光をつける
● 滑りにくい靴下
これらは、
転倒リスクを大幅に減らします。
■ ⑨ “安心の言葉”が歩行を安定させる
歩行の不安定さは、
不安が強いと悪化します。
だから、
安心の言葉が非常に効果的です。
● 「大丈夫だよ」
● 「私はここにいるよ」
● 「ゆっくりでいいよ」
これらを言うと、
母の歩行は明らかに安定しました。
■ ⑩ 家族が無理をしない
歩行の介助は、
家族の身体にも負担がかかります。
だから、
無理に長時間向き合わなくていい。
● 5分だけ
● 3分だけ
● 1分だけ
短い時間でも、
安心は十分伝わります。
■ まとめ
歩行の不安定さは、
レビー小体型認知症の特徴です。
しかし、
次の方法で大きくやわらぎます。
- 歩行の不安定さは脳の信号の乱れ
- 歩き出しは声かけ
- 手を軽く添える
- 歩幅をそろえる
- リズムが効く
- 姿勢を整える
- 止まったら焦らせない
- 環境を整える
- 安心の言葉
- 家族も無理をしない
次回は、
第14回:レビー小体型認知症の“食事の不安”への対処法
をお届けします。


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