第5回:家族が疲れ切らないための“距離の取り方”

介護の実践ノウハウ

■ 導入
レビー小体型認知症のケアは、
長期戦 です。

幻視、妄想、昼夜逆転、感情の波。
家族は毎日、予測できない出来事に向き合います。

その中で最も危険なのは、
家族が疲れ切ってしまうこと。

家族が倒れると、
本人も救えなくなります。

私は102歳の母を介護する中で、
「距離の取り方」を身につけたことで、
母も私も救われました。

今回は、
家族が疲れ切らないための
“正しい距離の取り方” をまとめます。


■ ① 完璧を目指さない

家族はどうしても、
「全部やらなきゃ」と思ってしまいます。

しかし、
レビー小体型認知症は長期戦。

完璧を目指すと、
必ず心が折れます。

● できる日だけでいい
● できない日は休んでいい
● 今日は無理、でいい

これが、長く続けるための第一歩です。


■ ② “距離を置くこと”は逃げではない

家族が距離を置くと、
「申し訳ない」
「私がやらなきゃ」
と罪悪感が出ます。

しかし、
距離を置くことは 逃げではありません。

むしろ、
家族が倒れないための戦略 です。

私は母の介護で、
「今日は距離を置く日」
と決めた日が何度もありました。

そのおかげで、
翌日は優しく接することができました。


■ ③ “短時間の関わり”でも効果はある

家族は長時間そばにいなくても、
短い時間で十分効果があります。

● 5分だけ手を握る
● 3分だけ声をかける
● 1分だけ安心の言葉を言う

これだけで、
母の表情は変わりました。

大事なのは 時間の長さではなく、質 です。


■ ④ “役割分担”は家族を救う

家族が一人で抱えると、
必ず限界が来ます。

● 兄弟
● 親戚
● 介護職
● ケアマネ
● デイサービス
● ショートステイ

誰か一人でも関わる人が増えると、
家族の負担は劇的に減ります。

私は、
母の介護で「役割分担」をしたことで、
心が軽くなりました。


■ ⑤ “感情の距離”を置く

身体の距離だけでなく、
感情の距離 も大切です。

幻視や妄想が強いとき、
家族はどうしても心が揺れます。

しかし、
「これは病気の症状」
と理解すると、
感情が巻き込まれにくくなります。

● 怒り
● 悲しみ
● 罪悪感

これらは、
距離を置くことで軽くなります。


■ ⑥ “自分の時間”を必ず作る

家族が倒れないためには、
自分の時間 が必要です。

● 散歩
● カフェ
● 昼寝
● 趣味
● 友人との会話

どれも、
心を守るための大切な時間です。

私は、
母の介護の合間に
「10分の散歩」を必ず入れていました。

これだけで、
心が驚くほど軽くなりました。


■ ⑦ “プロに任せる勇気”を持つ

家族が全部やる必要はありません。

● デイサービス
● ショートステイ
● 訪問介護
● 看護師
● ケアマネ

プロに任せることは、
家族の心を守るための大切な選択です。

母も、
プロの力を借りることで
安心して過ごせる時間が増えました。


■ ⑧ 家族が笑うと、本人も笑う

家族が疲れ切っていると、
本人も不安になります。

逆に、
家族が笑顔だと、
本人の表情も柔らかくなります。

家族の心の状態は、
本人にそのまま伝わります。

だからこそ、
家族が笑うための“距離”が必要 なのです。


■ まとめ

家族が疲れ切らないためには、
次の7つが重要です。

  1. 完璧を目指さない
  2. 距離を置くことは逃げではない
  3. 短時間の関わりでも効果はある
  4. 役割分担をする
  5. 感情の距離を置く
  6. 自分の時間を作る
  7. プロに任せる勇気
  8. 家族が笑うと本人も笑う

次回は、
「レビー小体型認知症の“良い日”と“悪い日”の波をどう読むか」
をお届けします。

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