■ 導入
レビー小体型認知症の介護では、
「実際にどう対応したらいいのか」
という疑問が常につきまといます。
● 幻視が出たとき
● 転倒したとき
● 夜中に起きたとき
● 食事が進まないとき
● こわばりが強いとき
● 不安が高まったとき
今回は、
102歳の母の実体験をもとに、
“その瞬間どう対応したか” を
ケーススタディとしてまとめます。
■ ケース1:幻視が出たときの対応
● 状況
母:「あそこに子どもがいるよ。」
(実際には誰もいない)
● 対応
私は否定せず、こう言いました。
「そう見えたんだね。
怖くないよ。大丈夫だよ。」
そのあと、
手を握りながらゆっくり深呼吸。
● 結果
母の表情がゆるみ、
「もういなくなったね」と落ち着きました。
■ ケース2:転倒したときの“心のケア”
● 状況
車いすのストッパーが外れ、
母が前に倒れて顔を強打。
● 対応
私はこう伝えました。
「大事にならなかったのは、
あなたが守られたからだよ。
まだ生きる力がある証だよ。」
そして、
“十三仏が支えた物語”を語りました。
● 結果
母は安心し、
「守られたんだねぇ」と笑顔に。
■ ケース3:夜中に起きたとき
● 状況
深夜2時、母が不安そうに起きる。
● 対応
- 「大丈夫だよ。ここにいるよ。」
- 「今は夜だよ。安心していいよ。」
- 手を握り、背中をゆっくりさする
● 結果
5分ほどで眠りに戻りました。
■ ケース4:食事が進まないとき
● 状況
母が食事を前にして固まる。
● 対応
● 一口を小さく
● 好きなものから
● 静かな環境
● 「一緒に食べようね」と声かけ
● 結果
ゆっくりではあるが、
完食できる日が増えました。
■ ケース5:こわばりが強いとき
● 状況
朝、身体が固まり動けない。
● 対応
● 手を握る
● 肩に触れる
● ゆっくり立つ
● ゆっくり座る
「ゆっくりでいいよ」と繰り返す。
● 結果
こわばりが和らぎ、
動作がスムーズに。
■ ケース6:同じ質問を繰り返すとき
● 状況
母:「今日は何日?」
(5分おきに繰り返す)
● 対応
答える前に、
「大丈夫だよ。安心してね。」
と伝える。
そのあと、
ゆっくり答える。
● 結果
質問の回数が減り、
表情が落ち着く。
■ ケース7:不安が強い日の対応
● 状況
母が理由なく落ち着かない。
● 対応
物語療法を使う。
「あなたの心の庭に、
今日も光が降りているよ。」
「光の隊が、
あなたを包んで見守っているよ。」
● 結果
母の表情が柔らかくなり、
呼吸が深くなる。
■ ケース8:家族の心が疲れたとき
● 状況
私自身が疲れ、
気持ちが重くなる。
● 対応
● 5分座る
● 深呼吸
● コーヒーを飲む
● 外の空気を吸う
● 誰かに話す
● 結果
心が軽くなり、
母に優しく接する余裕が戻る。
■ ケース9:急な変化があったとき
● 状況
母が急に混乱し、
普段と違う行動をする。
● 対応
「変化は脳のサイン」と理解し、
焦らず、ゆっくり寄り添う。
● 結果
30分ほどで落ち着く。
■ ケース10:笑顔が出た瞬間を“光”として記録
● 状況
母がふと笑う。
● 対応
その瞬間を
“希望のノート”に記録。
● 何がきっかけだったか
● どんな表情だったか
● どんな言葉をかけたか
● 結果
家族の心が満たされ、
介護の力になる。
■ まとめ
実践例は、
家族の不安を減らし、
「自分にもできる」と思える力になります。
- 幻視は共感
- 転倒は意味づけ
- 夜中は3ステップ
- 食事は焦らせない
- こわばりはゆっくり
- 質問は安心で減る
- 不安は物語療法
- 家族の休息は介護
- 変化は脳のサイン
- 笑顔は希望の記録
次回は、
第49回:レビー小体型認知症の“家族の心を守るケアの未来”(希望の継承編)
をお届けします。


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