■ 導入
レビー小体型認知症の介護では、
食事の時間が不安と緊張の時間になることがあります。
● 食べる量が減る
● 飲み込みが不安
● こわばりでスプーンが持てない
● 食事中に眠くなる
● 幻視で食べ物が怖く見える
● 食べるのを拒否する
● 家族も心配で疲れてしまう
しかし、
食事には “食べる安心ケア” と呼べる
家族にしかできない寄り添い方があります。
私は102歳の母の介護で、
食事ケアが母の生命力にも、
私自身の心の安定にもつながることを実感しました。
今回はそのすべてをまとめます。
■ ① 食事は「心の状態」が強く影響する
レビーでは、
食事の量は体調だけでなく
心の状態 に大きく左右されます。
● 不安
● 混乱
● こわばり
● 疲れ
これらが強いと、
食べる力が弱くなります。
だから、
食事は“心を整える時間”として扱うことが大切です。
■ ② 食事前の“安心の声かけ”が効果的
私は食事の前に必ずこう言いました。
● 「ゆっくりでいいよ。」
● 「大丈夫だよ。」
● 「一緒に食べようね。」
この一言で、
母の表情がふっと柔らかくなりました。
■ ③ 食事の“姿勢”が安全を守る
姿勢は、
飲み込みの安全に直結します。
● 少し前かがみ
● 足を床につける
● 首を軽く前に倒す
姿勢が整うと、
誤嚥のリスクが大きく減ります。
■ ④ “一口の量”は小さく
レビーでは、
飲み込みが不安定になることがあります。
● 一口を小さく
● ゆっくり
● 口の中が空になってから次へ
これだけで、
食事の安全が大きく高まります。
■ ⑤ “食事中の声かけ”は短く・穏やかに
食事中は、
脳が食べることに集中しています。
だから、
声かけは短く・穏やかに。
● 「ゆっくりでいいよ。」
● 「大丈夫だよ。」
● 「おいしいね。」
声のトーンが安心をつくります。
■ ⑥ “こわばり”にはゆっくり触れる
食事中に手がこわばることがあります。
そのときは、
● 手をそっと包む
● 肩に軽く触れる
● 深呼吸を合わせる
触れ方がゆっくりだと、
こわばりがやわらぎます。
■ ⑦ “幻視で食べ物が怖く見える”ときの対応
レビーでは、
食べ物が怖く見えることがあります。
そのときは、
×「そんなもの見えるはずないよ」
○「怖く見えたんだね。でも大丈夫だよ。」
否定しないことが大切です。
■ ⑧ “食べない日”があっても責めない
レビーでは、
食べない日があります。
● 体調
● 気分
● こわばり
● 不安
これらが重なると、
食べる力が落ちます。
その日は、
“食べられる範囲でいい”
と決めることが大切です。
■ ⑨ “家族の不安”も食事に影響する
家族が不安だと、
その空気が本人に伝わります。
だから、
● 深呼吸
● 5分休む
● コーヒーを飲む
家族の心を整えることが、
本人の安心につながります。
■ ⑩ 食事ケアは“積み重ね”で安定する
食事ケアは、
一度で劇的に変わるものではありません。
● 今日の一口
● 今日の姿勢
● 今日の声かけ
これらが積み重なって、
食事は少しずつ安定していきます。
■ まとめ
食事ケアは、
レビー小体型認知症の介護で
命と心を守る最も大切なケアです。
しかし、
次の方法で食事は必ず安心に近づきます。
- 心の状態が影響する
- 食事前の安心の声
- 姿勢を整える
- 一口を小さく
- 穏やかな声
- こわばりにはゆっくり
- 幻視は否定しない
- 食べない日は責めない
- 家族の心を整える
- 積み重ねで安定する
次回は、
第37回:レビー小体型認知症の“家族の心を守る排泄ケア”(安心のトイレ編)
をお届けします。


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