■ 導入
レビー小体型認知症では、
朝に不安や混乱が強くなる ことがあります。
● 起きた瞬間に不安になる
● どこにいるかわからない
● 夢と現実が混ざる
● 身体がこわばって動けない
● 表情が固い
● 声が出にくい
● 朝の準備に時間がかかる
朝は、
脳が“再起動”する時間帯であり、
本人にとっても家族にとっても
とても繊細な時間です。
しかし、
朝には “朝の安定ケア” と呼べる
家族にしかできない寄り添い方があります。
私は102歳の母の介護で、
朝のケアが一日の安定を左右することを実感しました。
今回はそのすべてをまとめます。
■ ① 朝は「脳がまだ目覚めていない時間」
レビーでは、
朝は脳の働きがまだ整っていません。
● 夢の続きが見える
● 現実がぼやける
● 身体がこわばる
● 不安が強くなる
これは本人の意思ではなく、
脳の特性 です。
だから、
朝はゆっくり・静かに・優しく
が基本です。
■ ② 朝の“最初の一言”が一日を決める
私は母が目を開けた瞬間、
必ずこう言いました。
● 「おはよう。大丈夫だよ。」
● 「今日も一緒にゆっくり過ごそうね。」
この“最初の一言”は、
朝の不安を大きく減らします。
■ ③ 朝の“光”が脳を整える
朝の光は、
体内時計を整える最強のケアです。
● カーテンを少し開ける
● やわらかい自然光を入れる
● 眩しすぎない光にする
光は、
脳に「朝だよ」と伝えるスイッチです。
■ ④ 朝の“触れ方”はゆっくり
朝は身体がこわばりやすいので、
触れ方がとても大切です。
● 手をそっと握る
● 背中をゆっくりさする
● 肩に軽く触れる
触れ方がゆっくりだと、
脳もゆっくり目覚めます。
■ ⑤ 朝の“声のトーン”は低め・小さめ
朝は脳が過敏なので、
声のトーンが重要です。
● 低め
● 小さめ
● ゆっくり
例:
「ゆっくりでいいよ。」
「大丈夫だよ。」
朝の声は、
“心のクッション” です。
■ ⑥ 朝の“混乱”への3ステップ
母が朝に混乱したとき、
私は次の順番で対応しました。
● ステップ1:安心を伝える
「大丈夫だよ。」
「私はここにいるよ。」
● ステップ2:状況をゆっくり説明
「今は朝だよ。」
「ここはあなたの安心できる場所だよ。」
● ステップ3:身体を落ち着かせる
手を握る
深呼吸を合わせる
背中をさする
この3ステップで、
朝の混乱はほとんど落ち着きました。
■ ⑦ 朝の“物語療法”は特に効果的
朝は、
夢と現実が混ざりやすい時間です。
だから、
物語療法がとても効果的です。
例:
「あなたの心の庭に、
朝の光がゆっくり差し込んでいるよ。」
例:
「光の隊が、
今日のあなたを見守っているよ。」
物語は、
朝の不安をやわらげる“心の灯り”です。
■ ⑧ 朝の“こわばり”にはゆっくり動作
レビーでは、
朝に身体がこわばりやすいです。
● ゆっくり起きる
● ゆっくり座る
● ゆっくり立つ
急がせると不安が強くなります。
■ ⑨ 朝のケアは“家族の余裕”が鍵
朝は家族も忙しい時間です。
しかし、
● 1分だけ深呼吸
● 30秒だけ肩を回す
● 10秒だけ目を閉じる
これだけで、
家族の心に余裕が生まれます。
家族の余裕は、
そのまま本人の安心につながります。
■ ⑩ 朝のケアは“積み重ね”で安定する
朝のケアは、
一度で劇的に変わるものではありません。
● 今日の光
● 今日の声
● 今日の触れ方
これらが積み重なって、
朝の不安は少しずつ減っていきます。
■ まとめ
朝のケアは、
レビー小体型認知症の介護で
一日の安定を決める重要なテーマです。
しかし、
次の方法で朝は必ず整います。
- 朝は脳がまだ目覚めていない
- 最初の一言が大切
- やわらかい光
- ゆっくりした触れ方
- 低め・小さめの声
- 朝の混乱は3ステップ
- 物語療法
- こわばりにはゆっくり動作
- 家族の余裕が鍵
- 積み重ねで安定する
次回は、
第30回:レビー小体型認知症の“家族の一日を守る生活リズム”(総合編)
をお届けします。


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